「怒らないこと」を読んだ。

怒らないこと

スリランカ上座仏教長老であるスマナサーラ氏が書いた本です。
サンガ新書より2006年7月に刊行されたものが、再編集して文庫化されました。

この本の著者は、幸せな人生を送りたいと願うのであれば、「怒らないこと」というアイデアを人生に取り入れてみてほしい、と説きます。
なぜなら、怒りの感情は幸せや喜びといった感情の正反対の感情であるからです。

普段の生活で様々なストレスを感じている人は、一度この本を読んでみてください。
本書を読めば、きっと普段の物事に対する「ものの見方」が変わり、ストレスから開放されると思います。

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この本は、こんな人におすすめです。

  • 日頃、ストレスをうまく消化できていないと感じている人
  • 普段、何気ないことですぐに怒ってしまう人
  • 幸せや喜びに満ちた人生を送りたいと思っている人
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目次

「怒らないこと」の概要

著 者:アルボムッレ・スマナサーラ
出版社:だいわ文庫
出版日:2021/6/15
ページ:213p

著者であるアルボムッレ・スマナサーラ氏は、スリランカ上座仏教(インドから南のスリランカに伝わっていった仏教の宗派の一つ。パーリ語で書かれた最古の仏典の教えを守っている。)の長老です。

過去には駒澤大学大学院で道元の思想を研究されていて、日本にもご縁が多い人です。

「怒り」とは何か

そもそも人間は2つの感情でできている

人間には2つの感情がある、と著者は言います。
1つは「愛情」で、もう1つは「怒り」です。

どちらも人間の感情にサッと現れてくる、一瞬の感情です。
人間は、大きくこの2種類の感情によって生きています。

個人的にはもっと色々な感情があるのかなーと思いましたが、
大きく分けると「愛情」と「怒り」に分類されるようです。

怒りには2種類ある

さらに、怒りの感情は2つの種類に分けられます。

1つは、自分自身に満足しないことで生まれる怒りです。
自分自身を否定的に見れば見るほど、それは怒りの感情へと変化していきます。

もう1つは、自分自身の希望が叶わないために生まれる怒りです。
自分の希望通りに物事が進まないと、とたんに怒りの感情が出てきます。

怒りは膨張する

そして、怒りという感情はどんどんと膨張します。
「あの人は私を罵った」とか、「あの人に負けて悔しい」とか、「あいつは自分をいじめてくる」とか。

このような怒りの原因となるものは何なのでしょうか。
それは、「自分」というエゴです。

「自分は立派だから、もっと尊敬されるべきだ」とか「自分は社長だから偉いんだ」など、
「自分は●●だから」と思うことから、世の中の全ての問題が生まれていると言っても過言ではない、と著者は言います。

なぜ、怒ってしまうのか

希望を持つと怒りに変わる

自分自身の希望が叶わないと、怒りという感情に変わっていきます。
そこで、著者は仏教の教えから、下記のような提案をしてくれています。

少し長いですが、全文を紹介します。
ボクはこの文章に心を打たれ、今の世界が変わって見えるようになりました。

そういうわけで、いっそ希望は捨てましょう。希望を捨てることは、自分の成長をあきらめることとは意味が違います。誰だって、日々成長しなくてないけないのです。そこで、だいそれた希望を抱く代わりに、「今日は昨日よりマシな人間になろう」ということに挑戦しましょう。それが現実に即した、着実な成長の道です。今日は昨日よりマシな人間になろうと決めれば、それだけで人は成長します。失望に終わる希望を追い求める、不幸の悪循環から解放されるのです。

アルボムッレ・スマナサーラ,「怒らないこと」,だいわ書房,2021,6p-7p

千里の道も一歩から、ということです。

私は正しいという思い違い

また、「自分というエゴ」がある人は、大抵「私は正しい。相手は間違っている。」と思うことから怒りにつながるようです。
相手が正しいと思っている人は、怒ることはありません。

人前では「私はそんなに完璧な人間ではありません」と言っておきながら、
馬鹿にされたり間違いを指摘されると「自分は間違っていない、自分は完璧なんだ」と思い始めます。

「自分を信じる」ことは大事だと思います。が、「相手が間違っている」とまで考えるのは危険です。
無意識のうちに「相手が間違っている」と考えないように気をつけていきたいものです。

仏教で大切な考え方

仏教では、正しいことを実行することが大事です。
「社長だから」や「主婦だから」など、「●●だから」ということは一切関係ありません。

気にするべき点は、「その行動が正しいか」という1点のみです。
子供であろうが大人であろうが、行動が正しければ尊敬に値しますし、行動が間違っていれば正せばいいのです。

怒りをどのように治めるか

怒りを自覚する

自分が怒りをコントロールする際に最も大事なことは、怒りを「自覚」することだと思います。

怒りは反射的に出てしまうものですが、怒ってしまったら「自分は今怒っている」と自覚する。
それだけで、途端に冷静になることができると思います。

ボクもこの本を読んでから何度か反射的に怒ることがありましたが、「自覚」することで冷静になることができました。
我慢でもなく、抑え込むわけでもないので、怒りを鎮める方法としてはとても良いと思います。

怒ったら負け犬と言い聞かせる

ここで著者の痛烈な文章を紹介します。
この文章で、ボクは怒ることをやめたい、と決意しました。

「怒るのは負け犬だ」ということです。臆病で弱くて自信がない人ほど、偉そうに怒るのです。怒る人というのはすべて、自分にはまったく自信がないし、社会に堂々と胸を張って生きていられない人なのです。なんでも怖がる腰抜けというか、間抜けというか、そんな性格なのです。自分の中身のなさを知られたくなくて、みんなに怖い顔を見せて近寄りがたくして、負け犬の遠吠えをしているだけ。虚勢を張って、恰好をつけているのです。

アルボムッレ・スマナサーラ,「怒らないこと」,だいわ書房,2021,154p

確かにな、と思う部分が多いです。
ここまで言われるとちょっと凹みますが、この言葉を胸に刻みたいと思いました。

感情ではなく問題に目を向ける

先ほども書いたとおり、怒る人は負け犬です。
では、怒りにはどのように対処したら良いのでしょうか。

その秘訣を、著者は「感情ではなく問題を捉えよ」と言っています。
つまり、怒りの表面を見るのではなく、問題の本質を捉えるということです。

自分に対して怒っている人がいたら、つい自分も怒りの感情が出てしまいそうになります。
しかし、そこはグッと堪えて、「怒っている原因・問題は何なのだろう?」と考えます。

話し合いの場に感情は無用です。感情で話し始めると、議論が終わらないからです。
ですから、問題を的確にとらえ、解決するためにどうするかを提案することが大事だと筆者は言います。

ボクも会社で感情任せに話してしまうことがあるので、非常にためになる教えでした。

おわりに

最近、アンガーマネジメントという言葉をちらほら聞くようになってきました。
この本は、アンガーマネジメントの原点ともいうべき仏陀(ブッダ)の教えを丁寧に伝えてくれます。
怒りをコントロールしたい、と思う人はぜひこの本を読んでみてください。

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